2024.01.03 【暮らし&ホームソリューション特集】’24展望 理美容家電
男性用理美容家電コーナーも設けられた
各社、フラッグシップモデルで時代に合わせた新提案
マスクを外す機会が増え、人の目がより気になるようになったことから、改めて理美容家電への関心が高まっている。より美しくなりたいと、高機能・高価格帯の製品を求めるユーザーが増えた。
日本電機工業会(JEMA)の2023年度上期(4~9月)の電気機器の状況によると、ヘアドライヤーの国内出荷台数は228万2000台で前年同期比4%増、金額では同24.9%増だった。シェーバーは266万4000台で同26.1%減、金額では同1.9%減。単価の上昇が表れている。
理美容家電を販売する多くのメーカーがフラッグシップモデルで時代に合わせた新しい提案を行っている。
パナソニックは、手のひらサイズを実現した新感覚シェーバー「ラムダッシュ パームイン」ES-PV6Aを23年9月に発売した。累計販売台数は4.8万台を突破。販売台数が計画比約12倍(12月26日時点)と伸びている。
担当者は、ユーザーに支持されるポイントを「なでるようにそる新しいシェービング体験と、家電で初採用したNAGORI素材を用いた石目調デザインと質感」と分析する。
マクセルイズミは23年12月に新ブランド「エバーエッジ・イズミ・プレミアム」を立ち上げ、5年以上切れ味を保持し、刃を替えることなく長期間快適に使える6枚刃電気シェーバーを発売した。
「サステバ」と名付けられた新開発の長寿命刃は、切れ味と耐久性を両立できる刃の材質と、65年以上培ってきた製造技術を組み合わせたサステナブルな製品だ。
女性が使用するイメージが強いドライヤーは、白やピンクなどかわいらしい色展開が多かった。現在はこれらに加えて、黒やネイビーなど落ち着いた色の製品も増えている。
シャープや小泉成器など、広告やテレビCMに女性だけでなく男性を起用するメーカーが増えた。量販店のドライヤー売り場も、性別にかかわらず足を止めやすい展示を行っている。ターゲットを狭めない戦略で、市場の裾野を拡大する。
シャープは、11年に投入して以来、累計200万台以上の実績を持つプラズマクラスタードライヤーについて、新ブランド「Plasmacluster Beauty(プラズマクラスタービューティー)」を新たに立ち上げた。プラズマクラスターの美髪効果の認知度アップを狙う。
プラズマクラスタードライヤーの新製品として、高濃度プラズマクラスターと速乾技術、熱ダメージケア技術を、小型・軽量化したボディーに詰め込んだ「プラズマクラスタードレープフロードライヤー」IB-WX901を投入しており、好評だ。