2024.01.03 【暮らし&ホームソリューション特集】’24展望 家事の効率化

時間の節約、タイパにも注目が集まった

ロボット掃除機が普及
タイパの良い製品も続々登場

 生活スタイルが変化する中で、QoL(生活の質)を向上させるために、家事の効率化、省手間など、新たなトレンドが生まれてきた。

 ロボット掃除機や食器洗い乾燥機、自動調理鍋などの〝ぜいたく品〟とされるカテゴリーが、ファミリー世帯以外にも普及し、生活を豊かにした。

 アイロボットジャパンは、ロボット掃除機「ルンバ」の製品ラインアップを拡充し、ロボット掃除機の全国世帯普及率10%を目指して活動を続けている。

 掃除機&床拭きロボット「ルンバ コンボ j7+」やロボット掃除機ルンバとも連携する空気清浄機「Klaara(クラーラ) p7 Pro」が新規投入された。

 空間としての快適性を考えたアイロボットならではの製品投入で、市場を活性化させている。

 パナソニックは、パーソナル食洗機「SOLOTA(ソロタ)」NP-TML1や「自動計量IH炊飯器」SR-AX1で単身世帯やZ世代をターゲットに省手間を提案する。

 ソロタは発売以来、若年世代(1人暮らしの20~30代)の購入が目立ち、使用満足度も高い。設置面積は同社現行最小モデル「プチ食洗」NP-TCR4の約2分の1を実現。1人暮らしにちょうどよいサイズと容量だ。節水かつ高温高圧水流で手洗いよりきれいに洗い上げるほか、「ストリーム除菌洗浄」機能も搭載した。

 同社によると使用満足度は90%超と高水準。設置場所に困らないコンパクト設計、分岐水栓取り付け不要のタンク式、デザイン性、洗浄性能など総合的な商品力が評価されている。

 自動計量IH炊飯器は、手間になる米と水の計量・投入から炊飯という作業を、IoT化で解決した。共働きで忙しい夫婦2人世帯や単身者をターゲットにした2合炊きで、タイムパフォーマンス(タイパ)の良い製品として受け入れられた。

 食器洗い乾燥機はファミリー向けというこれまでの概念を崩し、市場に一石を投じた。

 タイガー魔法瓶は100周年記念モデルの電気圧力鍋「TIGER COOKPOT(COK-A220)」を発売した。同社にとって、04年に発売した電気圧力鍋以来、約20年ぶりの新モデルだ。

 〝料理を、一番楽しい家事にしたい。〟をコンセプトに、特別な日の調理ではなく、毎日の使いやすさとおいしさを追求した機能とデザインを採用した。

 12月度(11月21日~12月20日)の出荷実績は計画比で数量141%、金額138%となった。

 薄型設計で設置性を高め、洗濯機本体の自動お手入れ機能を豊富に搭載したアクアのドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラムシリーズ」は、シリーズを通して単身者・2人世帯が購入者の約5割を占める。少人数世帯でもドラム式洗濯乾燥機の需要が高いことが顕在化した。

 面倒な家事を一人で抱えることなく、家電と分散して対応することで生まれるプライベートな時間は大切。ファミリー世帯や単身世帯といった世帯の状況にかかわらず、家事の効率化につながる製品は今後も話題になるだろう。