2024.01.09 【製造技術総合特集】製造装置 主要各社の24年戦略 品川商工
中村 社長
インド市場に注目し、営業強化
基板関連アクセサリーなど
品川商工は1959年6月の創業以来、エンジニアリングプラスチックを中心とした配線・基板関連部品の開発、製造、販売の専業メーカーとして、電気・電子機器関連の幅広い分野に、オンリーワンにこだわった独創的なワイヤリングアクセサリー製品を数多く提供。堅実経営を貫き、創業以来、黒字経営を続けている。
中村利惠社長は「2022年は製造業全体で材料や部材などの不足が深刻化したことで、当社の顧客からも前倒し受注が増え、売り上げは伸びた。しかし、23年はその反動で調整局面に入り、当社も影響を受けた。24年は正常化するとみている」と述べる。
SDGsやカーボンニュートラルの動きが加速する中、SDGsへの取り組みを本格化している。CO₂削減のために営業車のハイブリッド化や、本社、工場、流通センター、営業拠点の照明LED化など社内的な取り組みに加えて、カーボンニュートラルの潮流をビジネスチャンスに生かそうと、CO₂削減を目的に化石燃料由来の材料に変わるバイオマス材料の本格的な採用に向けて試作、開発に着手した。
グローバル化は、40年以上の実績がある同社貿易部が中心になり、世界各国に代理店を設けて事業の拡大に取り組んでいる。
中村社長は「特に13年前から取引を始めて実績のあるインド市場に注目し、最近は日系空調機企業のインドビジネスに連動して営業を強化している。インドの現地ハーネス企業からの引き合いもある。電子機器基板関連のアクセサリーの受注が多い。インドは今後の大きな成長が期待される市場であり、着実に取り組みたい」と期待をかける。
23年はコロナ規制の緩和に伴い「攻める」をスローガンに掲げ、積極的なメンタルへの切り替えを図った。
23年10月には展示会「名古屋ネプコン」にも初開催以来5年ぶりに出展した。「展示会でもSFチューブやネットプロテクターSSなど当社独自の特徴ある製品への関心が高い。専用の切断溶着工具と合わせ、広く提案していきたい」と中村社長。今月24日から東京ビッグサイトで行われる「ネプコンジャパン」にも出展する。