2024.01.10 CES2024 日本発スタートアップ 生活のユニークな製品が続々

ピッチトークの登壇後、大勢の現地メディアが取り囲んで取材するなど反響は大きい(ViXion)

 米ラスベガスで開催中の「CES2024」では、日本発のスタートアップも存在感を発揮している。

 開幕に先立ち、開催されたピッチトークや、メディア向けイベントを皮切りに、会期本番では各ブースで、日本から世界へ製品を発信している。生活に関わるユニークな製品・ソリューションがめじろ押しとなっている。

 サウンドファン(東京都台東区)は「ミライスピーカー・ステレオ」のさらなる周知を目指し、出展している。家の広さが大きいアメリカではモノラルよりも力強い音のステレオが好まれる傾向にあり、商品への期待を語る。

 聴こえの問題は、世界共通といえる。「アメリカでは聴こえをはっきりさせる製品が少なく、サウンドバータイプが多い」と分析し、知名度向上を図る。

 光学機器大手HOYAからスピンアウトしたスタートアップのViXion(ヴィクシオン、東京都中央区)は、目の水晶体の機能のように、自動でピント調整をする眼鏡「ViXion01」を披露。ピッチトークの登壇後、大勢の現地メディアが取り囲んで取材するなど反響は大きい。

 目の見え方の課題も世界共通のもの。「CESに出展し、日本国内と海外の反応は違うかもしれないと思ったが、同じだった」と、誰でも使いやすく日常に溶け込むようなデザインやカラー展開などを目指す。

 東京大学発のシナスタジア(東京都中央区)は、乗り物に後付けして使えるXRの製品「RideVision」を展示。旅客自動車会社のパートナーを探し、コンテンツをつくりたい考えだ。

 同製品は、自動運転のアルゴリズム開発から生まれたもの。「乗り物との連動がポイント。車酔いせずに体験できる」と同社は話す。

 Holotch(ホロッチ、東京都墨田区)は、ホログラムをスマートフォンで気軽に撮影して作成。双方向でも表示できるソフトウエアシステム「Holotch」を展示している。ホロッチを使えば、まるで実物が目の前にあるかのような3Dデータのホログラムも身近に作成でき、日常使いが可能になる。

 UZABASE(東京都千代田区)は、国際市場に特化した業界分析プラットフォーム「SPEEDA EDGE」の利用拡大を目指して出展している。

 同製品の特長は、機械学習でデータを構造化したデータベースと、生成AIを活用してより細かな顧客のニーズに合わせた情報提供ができること。まとめた情報はニュースレター形式で顧客に提供している。

(11日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)