2024.01.12 CES会場に「謎」の地下交通 EVピストン輸送の「ベガス・ループ」 移動を支援

ベガスループのサイト

 米ラスベガスで開催の「CES2024」。ここで前回から活躍しているのが、地下トンネルを電気自動車(EV)がピストン輸送する「ベガス・ループ」。参加者の移動の便を図る。実業家イーロン・マスク氏の肝いり交通機関で、いずれは同市内全域に広げる構想もあるという。

 CESの主会場で知られるラスベガス・コンベンション・センター(LVCC)の中央ホールなど3会場をつなぐ、全長約3キロのトンネル。昨年からCESの「顔」にもなっている西ホールへは、中央ホール側からだと渡り廊下の徒歩では10分はかかるが、このループを使えば2~3分で着く。出展者や来場者、取材するメディアらを支援する。

 運営しているのは、マスク氏肝いりのトンネル掘削会社。テスラのEV(電気自動車)が走る。多数の車をピストン輸送するので、待ち時間も通常なら長くてもほんの数分程度。車1台がやっと通るサイズで、炭鉱の坑道のような感覚もするが、運転手らのスムーズな運転で安全に着く。内部は虹のように色が変わる照明で、ちょっとしたアトラクション気分になる。

 お目見えしたのは2021年で、原則的に見本市の際に関係者向けの限定運行。22年のCESでも使われてはいたが、同年はコロナ禍のオミクロン株流行もあり、フルスペックの開催にはならず、期間も短縮。本格的に稼働しているのは23年からだ。記者も昨年、会場を訪れたがあいにく利用する機会がなかった。今回は移動に重宝している。

 運転手はシニアの男性。ちょっとした副収入の感覚のようだ。

 いまは有人だが自動運転を導入する構想もある。また、最終的には全長約50キロのトンネルとし、空港やホテルなどを結んで地下の新交通網にする計画や、他都市で展開する構想もあるという。(CES取材班)
 (後日の電波新聞で掲載予定です)