2024.01.12 アルプスアルパイン、デジタルキャビンソリューション実現への布陣固まる 泉英男社長に聞く
泉 社長CEO
電子部品メーカー大手のアルプスアルパインは、2019年1月1日付の旧2社(旧アルプス電気、旧アルパイン)の経営統合による統合新会社「アルプスアルパイン株式会社」発足から丸5年が経過した。
23年6月23日付で同社の代表取締役社長CEO(兼技術担当)に就任した泉英男氏は、最近のビジネス動向について、「事業ポートフォリオ変革に努めてきたが、統合による効果が製品群にも発揮されてきた」と話す。
同社は、旧2社の統合を通じ、車載分野では、デジタルキャビンソリューションの製品ポートフォリオ変革に努めてきた。その結果、今年度に入り、「これらの製品群の受注が、26年度や27年度などの車種向けに大きく確定するようになってきた」(泉社長)という。電子部品事業でも、コンポーネント事業やセンサ・コミュニケーション事業で新製品の将来的な受注が決まってきている。「われわれが技術的・事業的な部分でかじを切っているところに、ようやく結果が追い付いてきたと感じる。来年度に向けても、さらに加速させたい」(泉社長)。
アプリケーション別戦略では、「われわれのコア技術を活用し、産業機器・環境機器へと軸足を強化していかないといけない」(泉社長)。
アライアンス戦略では、同社は19年の米クアルコム社との提携を皮切りに、デジタルキャビンソリューション実現に向けてさまざまな技術を有する企業とのアライアンスを進めてきた。そして、最後のピースとして残っていた「サウンド領域」分野での開発を加速するため、23年7月に米DSP Concepts社との協力体制を構築した。「この提携を通じ、デジタルキャビンソリューション実現への布陣が固まったと考えている」(泉社長)。
泉社長は、「当社は今後も、企業価値向上に向け、総合的に手を打つことで、成長を図っていく」と語った。
(インタビューの詳細は、1月15日付電波新聞/電波新聞デジタルに掲載)