2024.01.31 【IIFES特集】YOKOGAWA ロボット、AI、計測で課題解決

「IS8000」で複数の測定器を組み合わせた統合計測が可能

 YOKOGAWAは「DXによる革新的なMONODZUKURIの実践」をテーマに出展する。横河電機、横河ソリューションサービス、横河デジタル、横河計測のグループ4社が製造業の顧客とのプロジェクトを進めて多くの課題解決をしてきた経験とノウハウからDXに関するソリューションを紹介する。

 ロボットを活用したソリューションとして、制御システムが重要なアラートを受信した場合のユースケースを紹介。初動対応としてまずロボットを現場に派遣してカメラ画像などで状況を確認することで、作業員は現場の状況を迅速に把握し、安全で適切な行動を取ることができる。ブースでは四足歩行ロボットの実機を展示し、制御システムと連携した運用管理のオペレーションを提案する。

 AIソリューションでは、横河電機の強化学習AIを使った化学プラントの自律制御事例を紹介。熟練のオペレーターによる手動制御でしか対応できなかった工程にもAI制御を適用し、約1年間連続して安定制御に成功した実証実験をデモ映像で紹介する。

 もう一つは「アクショナブル意思決定支援システム」にAIを連携させて現場の操業の課題を解決する提案。ベテラン作業者が運転操作する際のプロセスデータやノウハウを活用して、経験の浅いオペレーターでも熟練者に劣らない適切なプラント運転を可能にする。品質不良品を削減して歩留まりの改善も図れる。

 横河計測は、統合計測ソフトウエアプラットフォーム「IS8000」を出品する。「Modbus/TCP通信オプション」を新たに搭載。空調システムや各種施設のモニタリングで熱と電力を測定する際は、測定点数やサンプリング速度が異なり、別々の測定器を使って計測するため相関関係の把握が難しいのが現状だ。IS8000で複数の計測器を統合することで多数の入力チャンネルや温度センサーに対応した計測システムを構成することができる。

 校正業務のスマート化として圧力キャリブレーター「CA700」とフィールド機器調整・設定ツール「FieldMate」の連携で差圧・圧力伝送器の自動校正による作業の効率化も訴求する。