2024.02.07 大塚商会、DX統合パッケージを進化 都内で開幕のフェアで新機能紹介

初日から多くの人出でにぎわう大塚商会の「実践ソリューションフェア2024」=7日、東京都港区のザ・プリンスパークタワー東京

 大塚商会は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する主力サービス「DX統合パッケージ」の機能強化を進めている。1月末には人工知能(AI)を活用して得意先や商品別の売り上げを予測するAI分析機能を実装。3月ごろには顧客情報を集約して影響を支援する「セールスマネジメント」機能を新たに追加する予定だ。7日に都内で開幕した「実践ソリューションフェア」で新機能を紹介している。

 DX統合パッケージは、販売・会計・人事給与を扱う基幹系のSMILEシリーズと、ワークフローやドキュメント管理を担う情報系のeValueシリーズのデータベースを統合。これまで独立していたシステムをまとめ、中堅中小企業のDXを支援するプラットフォームとして昨年1月末に製品化した。

 AI分析は、AI開発を手掛けるdotData(米カリフォルニア州)と連携し、SMILEの標準機能として搭載。SMILEに蓄積された過去3年分の販売管理データを使い、得意先別や商品別に売上金額や売上数量を予測する。

 セールスマネジメントは、CRM(顧客情報管理)や商談管理スケジュール管理といった営業活動に必要な各種機能と、SMILE、eValueが連携。個人で管理していた情報をチームで共有し、全社のノウハウを集約した営業活動を支援する。

 フェアに先立つ朝礼であいさつに立った大塚裕司社長は「2001年に社長に就任した頃から、SPR(大塚商会独自開発の営業基幹システム)でデータに基づく科学的営業活動を続けてきた。社内で活用し生産性を高めてきたノウハウを搭載したDX統合パッケージで中小企業のデジタル化を支援してきたい」と話した。

 今月1日発表した2023年12月期連結決算では、売上高が前年同期比13.5%増の9773億円と過去最高を更新した同社。24年3月期の通期予想は初の売上高1兆円超の1兆260億円を計画する。大塚社長は「今年は一つ台が繰り上がったところに挑戦する。5%の伸長率を予定するが、それ以上になるように頑張りたい」と意気込みを示した。

(8日付の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)