2024.03.06 「インドネシアを起爆剤に」 パナソニック、アジア・オセアニア水事業を27年度に倍増へ
8月に発売予定の軟水機
パナソニックがインドネシアでの水事業拡大を目指し、井戸水の鉄分を除去する機器と、硬水から軟水に水質を変える機器を開発し、4月から順次発売する。 1988年から井戸水をくみ上げるポンプを現地で展開するほか、水質検査や配管清掃サービスも提供してきた。27年度には、アジア・オセアニア地区での水事業の売り上げを現在のほぼ倍となる235億円に拡大する方針だ。
独自技術で井戸水の鉄分を除去する「セントラル水浄化機器」を4月に、硬水から軟水に水質を変える「軟水機」を8月にそれぞれ発売する。
インドネシアでは、人口の約70%の人々が水質の悪い井戸水を洗濯やシャワーなどの生活用水として使用しており、公衆衛生面が懸念されている。また、水質はカルシウムとマグネシウムを多く含む硬水であることから、「洗濯物が固くなる」「シャワーの不快感」「キッチンや食器への水垢の付着」などの不便さがあった。同社によると軟水化でこれらを解決できるという。
パナソニック空質空調社の道浦正治社長は「空気、水に関わる幅広い環境テクノロジーで貢献していく。インドネシアの水ソリューション事業を成功させ、世界に展開していきたい」と意気込む。水関連事業において、インドネシアの成長を海外全体のけん引役にする考えだ。
(7日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)