2024.03.18 ユニットバスが誕生60周年 TOTOが開発

1964年9月にホテルニューオータニに納入した ユニットバス

TOTOのユニットバスの変遷TOTOのユニットバスの変遷

 ユニットバスが9月1日、誕生60周年を迎える。1964年の東京オリンピック開催に向けて、日本初の超高層ホテル「ホテルニューオータニ」で短期間に大量の浴室を納入するために、TOTOが63年に業界初の「ユニットバスルーム工法」を開発したのが普及のきっかけだ。

 ユニットバスルーム工法は当時、従来工法の10分の1に工期を短縮し、ホテルニューオータニの全客室のうち1044室を3.5カ月で組み立てることに成功した。ステンレス製防水パンを採用することで、それまで必要だった浴室の防水工事を不要にするとともに、FRP(繊維強化プラスチック)技術をカウンターなどにも採用。浴室の軽量化を図っている。

 TOTOは64年9月のユニットバス誕生以来、マンションやアパート、戸建てなどに製品を展開。今年2月には累計出荷台数が1200万台を突破した。今では日本の約9割がユニットバスルーム工法で作られているとし、浴室のスタンダードとして定着している。