2024.03.25 丸紅エレネクスト、4月から新体制に 中秀友社長に今後の取り組みなど聞く
品質管理を水平展開する(大阪府の商品本部)
ソルトンを吸収合併
小型・量産品から大電流コネクターまでワンストップで提供
丸紅エレネクスト(大阪市北区)は、ソルトン(横浜市港北区)を4月1日に吸収合併し、新たな体制で事業を展開する。小型、量産品などを扱う同社と、大型、大電流コネクターなどを扱うソルトンの強みを組み合わせ、大型から小型までコネクターをワンストップで提供する体制を整える。中秀友社長に、合併後の体制や今後の取り組みについて話を聞いた。
―両社の事業領域を教えてください。
中社長 当社は小型の量産品のコネクターを主に扱う商社。ソルトンは大型のコネクター関連部品をメインに輸入販売を展開する商社。扱う分野は違うが、コネクターという共通点がある。仕入れ先はそれぞれかぶっておらず、商材幅が広がるイメージ。丸紅グループの2社が合併し、取り組みを強化する形だ。
―連携状況は。
クロスセルを実施
中社長 横浜のソルトン本社内には当社の拠点が入っている。名古屋の当社の支店にはソルトンの名古屋拠点が入る。社内交流も推進しており、連携強化を図ってきた。お互いの商品をお互いの顧客に提案するクロスセルも実施しており、実績も高まっている。
顧客から見てもメリットがあると考える。各社で足りなかった商材を提案できる意味でも将来が楽しみだ。
―4月以降の社内の体制は。
カンパニー制に移行
中社長 合併後は200人以上の従業員体制となり、売上高も250億円規模となる。これまでの本部制からカンパニー制に移行する。CSカンパニーは当社の商品本部や両社の管理本部が担当。汎用(はんよう)部品カンパニーは当社の営業部隊、特殊部品カンパニーはソルトンの営業部隊が担当する。ワンストップで両社の商品を提案できるよう、さらに融合を重ねたい。
―今後の取り組みをご説明いただけますか。
関東の物流拠点拡張
中社長 取り扱うブランド数は30弱となり、取扱品数も拡大。提案の幅も広がる。下期には千葉にある関東物流拠点を拡張して2倍の広さにする予定。
ソルトンの商品も在庫し、品質管理も同じ水準にする。大阪市内にある本社も6月をめどに拡張し一体化を図る。9月にはシステムの統合も行う予定だ。
ソルトンの強みは、顧客の中に深く入り込み、特殊商材を多く扱っていること。当社の強みは顧客が必要とする商品を、必要な時に、必要な数量を、迅速に届けることができること。また、品質管理にも強みを感じる。両社の強みを生かして事業を展開する。両社の文化や精神も生かしながら新生・丸紅エレネクストの文化・精神にしていきたい。
―抱負をお聞かせください。
中社長 大型から中・小型のコネクターのことなら声を掛けられるようになりたい。コネクター以外にも電源やケーブルも扱っており、コネクター回りの商材もそろっている。コネクターを中心とした商材をワンストップでソリューションとして提供できるように取り組む。
そのためにも将来的にシステムを設計・開発できる体制を整えたい。