2024.03.27 【関西エレクトロニクス産業特集】TOA 放送アナウンス作成サービス、β版無償提供を延長 AIで音源を簡単に作成

生成AIによる「おまかせ文章作成」新機能で作成した放送アナウンス音源の画面

 TOAは、放送アナウンス音源を簡単に作成したいという要望に応えて開発した、業界初の放送アナウンス作成サービス「YUTTE(ゆって)」β版の無償提供期間を予定より1年延長し、2025年3月までとする。

 商業施設のイベント案内をはじめ、交通インフラ施設での注意喚起、観光施設の見どころ案内、企業・団体での各種情報発信など、2000以上の企業・団体で利用されていることから無償提供期間を1年延ばした。さらに使いやすいサービスにブラッシュアップし、新サービス事業としてスタートさせる。

 放送したい文章をパソコンに入力すれば数秒で放送アナウンス音源を作成できるサービスを23年5月に開始。同年12月には放送アナウンス用途で業界初となる生成AI(人工知能)を搭載し、キーワード入力だけで放送文章が自動生成される「おまかせ文章作成」機能を追加した。これにより放送の未経験者でも簡単に放送アナウンス文章を作成できるようになった。

 また、話者の性別、感情、抑揚レベルなど26パターンから選べ、チャイム・BGMも約300種類から好みのものを簡単に加えられる。作成できるのは日本語だけだが、要望の多い放送アナウンス音源の多言語対応を、既に同社放送設備で実績のある英語、中国語、韓国語などの技術を用いて検討中だ。

 ▽タイムリーな情報の発信と伝達▽居心地の良い安心感のある空間づくり▽職場での規則正しい活動のアシスト▽目が不自由な方を音でサポート▽放送担当者の業務軽減、放送アナウンス作成コストの削減--など、さまざまな用途において簡単に使いやすい放送アナウンス作成サービスに仕上げるため、外部との連携、協業も検討していく。