2024.04.08 “空飛ぶタクシー”日本顧客に引き渡し 大阪・国際万博でデモ飛行 中国オートフライト
オートフライトが行った日本向けの引き渡し式典
中国の峰飛航空科技(オートフライト)は“空飛ぶタクシー”とも呼ばれる電動型垂直離着陸機(eVTOL)を日本の顧客へ引き渡したと発表した。相手先は公表していない。同社は荷物運送用のeVTOL「CarryAll(キャリーオール)」の型式認定(TC)も中国当局から取得し、世界展開を本格化させている。
オートフライトは、パイロット席含め5人乗りのeVTOL「Prosperity(プロスペリティー)」を顧客に引き渡す式典の写真を3日付けで公表した。同社によると、納入相手は来年4月に開幕する大阪・国際万博でデモ飛行を計画しているという。
同社にとって重量1トンクラスのeVTOLを商用顧客に引き渡すのは今回が初めて。創業者のティアン・ユー氏は「日本の次世代エアモビリティー(AAM)事業に貢献できる」と語った。
同社は2月、プロスぺリティーを使ったデモ飛行として、南部の深圳市と珠海市を結ぶ50キロメートルの距離を20分で自律飛行した。通常、車なら3時間、フェリーでも1時間かかる距離という。同機は最大離陸重量2トン、最大積載量400キログラム、最大航続距離250キロメートル、最大巡航速度毎時200キロメートルといったスペックだ。
また同社は、プロスペリティーの荷物運送用として開発した自律型のキャリーオールが、民間航空行政を管轄する中国民用航空局(CAAC)から3月に型式認定を受けたことも明らかにしている。1トン以上のeVTOLがTCを受けるのは世界で初めてという。
(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)