2024.05.10 MDIS、3D計測アプリを提供開始 現場をスマホでデータ化

 三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)は、周囲の空間をスマートフォンアプリで三次元(3D)データ化し、指定した2点間の長さを手軽に測定できるサービス「3次元計測アプリ Rulerless」を、8日から提供開始した。

 Rulerlessは、三菱電機の「3次元モデル再構成技術」をベースにMDISがサービス化した。「CES2024 イノベーション・アワード」(モバイル・デバイス、アクセサリー、アプリ部門)を受賞している。

 社会のデジタル化が進む中で、さまざまな業界で行われている長さの計測はメジャーを用いた手作業が主流。人手不足を背景に、業務の効率化や専門知識を持つ要員のリソースの有効活用が課題となっている。

 RulerlessはスマホアプリとWebアプリケーションで構成され、現場を丸ごと3Dモデル化し簡単に計測でき、クラウドにアップロードしたデータを遠隔地から共有できる。スマホアプリはLiDARスキャナーを搭載したiPhoneシリーズで動作する。

 スマホの動画撮影感覚で3Dモデルを生成、空間や対象物を高精度に計測できる。タップ操作と分かりやすいUI(ユーザーインターフェース)も特徴。3Dモデルは画面上で回転可能で、指定する2点間の距離や平面(地盤面など)からの高さも自動計測できる。

 クラウドへのアップロード機能によりPC上でデータ操作が可能で、遠隔地の関係者とのデータ共有により、業務をスピードアップできる。また、他システムへのデータ連携によりさまざまな業務への対応も開発を進めている。

 代表的な適用例としては、水災における浸水高計測、建築物・土木構造物の点検、設備搬入シミュレーションなどがある。

 2025年度末までに累計100社への導入を見込んでいる。

 価格(税別)は、月額1万5000円/ライセンスから。