2024.05.09 パナソニックHD、3月期連結は純益過去最高

説明する梅田グループCFO説明する梅田グループCFO

 パナソニック ホールディングスの2024年3月期連結決算は、オートモーティブやコネクトの販売増、為替換算により増収。利益は、くらし事業・オートモーティブ・コネクトの増益に加え、IRA補助金(エナジー)で増益。純利益は過去最高実績となった。

 利益面はIRA補助金を除くと減益。梅田博和代表取締役副社長執行役員グループCFO(最高財務責任者)は「大きいのはエナジーの210億円の過去の製造装置の能力ダウンに伴う減少やインダストリーの減益など。減益になったことは重く受け止めている」と話す。

 くらし事業の売上高は4分社合計では増収だったが、他セグメント商材の減販と一部中国事業の非連結化影響により全体では減収。利益は、コールドチェーンと電材の増販益などで全体では増益となった。

 今期通期連結業績は増収・営業増益を見込む。オートモーティブ・エナジーは減収になるものの、くらし事業・コネクト・インダストリーは増収。各事業で増益を予定する。

 くらし事業の売上高は増収。欧州のA2Wは微増で、インドなどの重点国、アジアのルームエアコンなどの増販を予定。利益は海外電材、ルームエアコンなどの増販益や家電の改善で増益を予想。「調理事業は工場閉鎖や構造改革を断行した。改革効果は今年度から」(梅田グループCFO)。

 エナジーは車載電池で国内工場の減販、北米工場の増販で全体の販売数量は微増も、原材料価格の低下などに伴う価格改定により減収。和歌山は今上期、カンザスは今下期に量産を開始予定。