2024.05.14 ソニーG、3月期連結は売上高過去最高 金融、ゲームなど好調

 ソニーグループの2024年3月期連結決算は、金融をはじめ、ゲーム、音楽、イメージセンサーなどの分野が大幅に増え売上高は前期比18.6%増の13兆207億6800万円となり過去最高を更新した。

 営業利益は金融やイメージセンサーなどの減益で同7.2%減の1兆2088億3100万円だったものの、直近の1~3月期(4Q)の営業利益は同57%増の2294億円で過去最高だった。各事業分野で為替の好影響があった。

 事業別には、ゲーム分野は自社制作以外のソフトが好調で増収増益となり、営業利益は4Qで過去最高だった。音楽分野もストリーミングサービスの収入が増え大幅増収で、営業利益は4期連続で最高益を更新した。

 AV機器などはテレビの販売減の影響を受けたが為替の好影響で増収。営業利益もコスト削減などで増益だった。デジタルカメラは中国や日本で成長し増収増益となった。イメージセンサーはモバイル機器向けのイメージセンサーが拡大し増収だったが、減価償却費の増加で減益だった。モバイル向けセンサーは大判化と高付加価値化で3年連続の10%以上の成長を目指し、今期は営業利益で過去最高を達成する計画だ。

 今期は金融やゲーム、AV関連分野が減少し同5.5%減収を見込むが、営業利益はイメージセンサーの大幅増益などで同5.5%増益となる見通し。最終利益は日米の税額控除の減少に伴う法人所得税増で減益となる。

 新年度から第5次中期経営計画をスタートする。会見した十時裕樹社長COO兼CFOは「利益ベースでの成長に注力していく」とし、3年間の営業利益年平均成長率10%以上を目指す考えを示した。