2024.05.15 コニカミノルタ、再生プラスチックを社外製品に活用 NEC家庭用Wi-Fiルーターの外装に
コニカミノルタは、ESG(環境・社会・ガバナンス)強化を、現在推進中の中期経営計画でも大きく打ち出している。こうした戦略の一環として、循環型社会に貢献する再生プラスチックの活用に積極的に取り組んでいる。今回、自社技術のアップグレードリサイクルのノウハウを活用し、NECプラットフォームズとの共同開発で、使用済みPCガロンボトル由来の再生プラスチックを家庭用Wi-Fiルーター「Aterm(エーターム)」の外装部品への供用を開始した。
コニカミノルタは、事業を通じて「有限な資源の有効利用」などの5つのマテリアリティー(重要課題)に取り組んでいる。製品に投入する資源の量を削減するだけでなく、使用する資源を再生材料などの循環資源に積極的に切り替えていくことで、地球資源使用量を2050年までに19年比で90%以上の削減を目指す方針。
具体的な取り組みの一つとして、一般消費市場で使用済みとなったプラスチック材料を、より高い機能が要求される複合機の部品に使用するため、アップグレードリサイクルの技術開発を積極的に進め多くの製品に活用を広げている。
さらに、より多くの企業との連携を加速して環境負荷低減の拡大に挑み、ビジネスモデルと連動した資源循環の構築を進めている。
NECプラットフォームズの家庭用Wi-Fiルータの新製品「Aterm WX5400T6」では、外装プラスチックの約40%に使用済みガロンボトル由来の再生ポリカーボネートが採用されている。ルーターの外装部品には難燃性と強度が必要であるため、両社では、これらの機能を付加したアップグレードリサイクル材を開発し、製品への搭載を実現させた。
同社では「多くの企業との連携を加速して、さらなる環境負荷低減に挑み、環境循環型社会の形成と事業の創出を両立させていく」としている。(16日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)