2024.06.27 【複合機&プリンターソリューション特集】キヤノンマーケティングジャパン オフィス向けを拡充 ITソリューション連携強化

imageRUNNER ADVANCE DXシリーズ

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)グループは、サービス型事業モデルによる価値貢献を実現するため、独自の技術力を生かしたITソリューション事業を拡大している。この中で、複合機ビジネスは、デバイスとしてのオフィス向け複合機の拡充とともに、ITソリューション連携を強化している。

 同社では、2024年度の複合機ビジネスの市場環境を「ペーパーレス化に伴い、プリントボリュームは漸減傾向にあるが、アナログからデジタルへの転換が進み、エッジデバイスとしての複合機の提案余地は大きい」(阿部逸郎オフィスMFP企画部オフィスMFPソリューション企画課課長)と見る。中小企業の電子帳簿保存法への対応は、まだ半数が未対応(同社調査)で、ソリューションなど支援策を強化している。

 製品面では、オフィス向け複合機「imageRUNNER ADVANCE DX」シリーズを拡充している。昨年秋から投入したA3/A4カラー複合機の新製品が好評だ。新製品は、かんたん一括設定(IT管理者不在でも設定可)、改ざん検知後の自動復旧にも対応(競合非対応)などのセキュリティーの一段の向上のほか、TEC値最大15%低減やプラスチック削減/再利用などの環境対応、スキャンデータのクラウドサービスへの直接送信、NI Collabo連携強化などクラウドとの連携を強化している。

 「中小企業のお客さま向けに、法令対応や生産性向上など優先度の高い課題の解決を提案する」(阿部課長)ソリューションとして、「HOMEセレクトシリーズ ソリューションパック」を拡充している。新たに現場DXソリューション、経理DXソリューションをリリースした。

 同社では、大手企業、準大手・中堅企業向けに、顧客の業務変革とデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する「DigitalWork Accelerator(DWA)」シリーズを「取引関係書類にまつわる業務全体のDXを支援するクラウドサービスとして強化、お客さまのDX加速を実現」とデジタルドキュメントサービス戦略推進課・織茂理恵氏。第1弾として電帳法などに対応した「電子取引管理サービス」を提供して以降、インボイス制度などに対応した「請求書受取サービス」などの業務別サービス、業種別サービスなど拡充している。JIIMA認証、ISO/IEC27017の認証も取得している。「ペーパーレス化の促進、企業間取引、社内業務改革を支援していく」(デジタルドキュメントサービス戦略推進課・児玉竜氏)としている。DWAシリーズをプラットフォームとしてサービスを拡充していく。

 また、中小企業向けには、同社複合機からのNI Collabo 360へのシームレスな連携、IT支援サービス「HOME」など提供している。