2024.06.27 【複合機&プリンターソリューション特集】〝drupa 2024〟でDXなど注目
コニカミノルタはAccurioJet 60000を初公開
50カ国から1500以上出展
日本企業も新価値提案
世界最大規模の国際印刷・メディア産業展「drupa 2024」が5月28日から6月7日まで、ドイツ・デュッセルドルフで行われた。2016年以来8年ぶりのリアル開催となり、世界50カ国から1500以上の出展者がエントリー。約17万人が来場し盛況だった。
近年、印刷産業のデジタル化が加速し、急速に変化する市場への対応やデジタルを活用したイノベーション、印刷業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されている。
日本企業各社も、最新の製品、技術やソリューションを軸とした新たな価値の提案などに力を入れた。
キヤノンは「The Power to Move」のコンセプトの下で、「顧客の経営課題解決と持続的な成長に貢献」することを訴求した。
商業印刷では、高速カラー連帳プリンターで、オフセット印刷同等の色再現性を持つ新製品「ProStream 2000シリーズ」や、シリーズ最高の印刷速度で帳票、DM、書籍などの印刷に適した新製品「ColorStream 8200」を展示。ラベル・パッケージなどの産業印刷では、ラベル印刷機「LabelStream LS2000」を海外展示会で初めて披露した。
富士フイルムグループは「Discover the difference」をスローガンに掲げ、グループの総合力による価値を提案した。同グループでは過去最大となるブーススペースで、幅広いポートフォリオを一堂に展示。「総合力と付加価値の〝違い〟」を訴えた。
商業印刷では、オフセット印刷を上回る高品質と高生産性が高く評価されている「Jet Press 750S」など、産業印刷分野では軽包装印刷の工程を革新する水性インクジェットデジタルプレスの新製品「Jet Press FP790」などを提案した。
リコーは、商用印刷の顧客やパートナー会社との共創による印刷現場の「変革」実現に貢献する最新の製品・ソフトウエアサービスを展示した。
同社初のB2サイズ対応の枚葉インクジェットプリンティングシステム「RICOH Pro Z75」や、高速連続用紙インクジェットプリンティングシステムの新製品「RICOH Pro VC80000」を出展。全ての技術分野で100件以上の受注を獲得した。
コニカミノルタは、最大規模のブースを構え、印刷の可能性、未来をアピール。各種印刷用紙やPVCプラスチックなどさまざまな印刷用途に使用されるAccurioJetの品質と機能をさらに強化した最上位機「AccurioJet 60000」を初出展した。
仏MGI社との共同出展となる印刷・加飾・後工程の統合生産システム「AlphaJET」や、独自技術による印刷ワークフローなども紹介した。
エプソンは、捺染(なっせん)技術を中心とした製品、ソリューションを、京セラはインクジェットプリンティングエンジンを組み込んだフォト印刷システムの実演展示を行った。