2024.07.09 【家電総合特集】掃除機 コードレススティック型に注目 軽量・コンパクト魅力

清潔ニーズを背景にコードレススティック掃除機が人気を集める

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 掃除機は、清潔志向の高まりを背景に、使い勝手の良いコードレススティック掃除機が中心となって、安定した需要がある。

 コロナ禍を経て清潔、快適ニーズがより高まる中、週末にしっかり掃除するというスタイルから、汚れを見つければその都度マメに掃除するという人が増えており、軽量・コンパクトなコードレススティック掃除機が主流となった。

 掃除機は、家電製品の中でも普及台数、市場規模において、ボリュームが大きいものの一つで、必需品として定着、複数台所有するユーザーも多い。

 市場には国内外のメーカーが多く参入し、各社は特長ある商品開発に力を入れている。近年では、特に主力となったコードレススティック掃除機での開発競争が活発だ。

 掃除機市場は、コロナ禍で清潔・快適志向が高まり、需要が拡大し、昨年度はその反動により、前年割れの推移となった。

 日本電機工業会(JEMA)のまとめによると、2023年度は539万2000台、前年度比94.1%となり、4年ぶりのマイナスとなった。

 JEMAによると「縦形(スティック形)」は、軽量化や吸引力を強化した製品がユーザーの支持を集め、電気掃除機に占める構成比は10年連続で伸長し、7割に届くまでとなったという。

 室内の清潔や快適志向は今も根強くあり、24年度も年間通して安定した推移は見込めそうだ。JEMAでは24年度微増を予測している。

 掃除機市場では、コードレススティック掃除機への注目が高まる中、今まで使っていたキャニスター掃除機からスティックタイプへ買い替えるユーザーも増えている。

 コードレススティック掃除機では、軽量・コンパクトで取り回しに優れ、ハイパワー化・電池の長寿命化・ごみ取れ性能の向上や静音化など、年々使い勝手が向上している。

 また、掃除機の手入れの簡単さや清潔性に配慮する動きも強まっている。

 サイクロン式が主流となっているコードレススティック掃除機の中で、紙パック式を投入する動きも強まっていることがその一つだ。

 紙パック式は、ごみ捨てが楽で、ごみが舞い上がることもないため清潔ニーズにもマッチし、徐々に構成比を高めている。

 また、クリーンドックによって、自動的にごみを収集する機能を持つコードレススティック掃除機も好評だ。