2024.07.16 リファービッシュ家電、3年以内に購入者8%まで増加 GfK 調査

リファービッシュ家電に対する購入意向

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 初期不良などで返品された家電や中古品などをメーカーが修理・点検、再生したリファービッシュ品(再生品)を利用したいと思っている人が拡大傾向にあることがわかった。販売実績データを調査するGfK Japanの調査によると、2~3年後のリファービッシュ家電購入者は8%まで増加する見通しだ。

 リファービッシュ品は、返品された不良品や短期間使用された中古品をメーカーが修理し、内部清掃から外観、性能検査までを行った、メーカー保証付きの中古家電。一般的な中古品と違いメーカーが検査を行っているため、新品より価格が抑えられているだけでなく、性能面も保証されているのが特徴だ。この数年で一部メーカーが本格的に取り組みを進めている。

 GfKの調査では、リファービッシュ品の購入経験は4%があると回答。購入したリファービッシュ品はパソコン(PC)、スマートフォン、タブレット、テレビが多かった。一方、購入経験のない96%の回答者のうち、4%が今後リファービッシュ品を利用したいという意向を示した。

 この結果から、今後のリファービッシュ品の新規購入者を4.1%と試算。すでに購入経験のある4%を加え、2~3年後には8%まで利用者が増えるとGfKは予測している。日本在住の18歳から69歳の男女を対象にインターネットで調査し、5295サンプルから結果を出した。

 PCなどでは早くからアップルがリファービッシュ品を展開しているほか、TVS REGZAもテレビの販売を進めている。白物家電では日立グローバルライフソリューションズが冷蔵庫や洗濯機、掃除機、オーブンレンジなどで取り扱いを始めている。

 今年に入ると、パナソニックがリファービッシュ品を10カテゴリーに拡大すると発表。ドラム式洗濯乾燥機や4K有機ELテレビをはじめ、ポータブルテレビ、ブルーレイディスクレコーダー、ミラーレス一眼カメラ、冷蔵庫などの再生品を展開している。

 メーカー各社は環境負荷低減の観点からもリファービッシュ品の取り組みに注目。パナソニックの調査ではリファービッシュ品購入者の総合満足度は約9割という。

(17日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)