2024.07.25 【半導体/エレクトロニクス商社特集】シナダイン 新規商材、台湾メーカー製品をそろえる

吉田 社長

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 シナダインは台湾をはじめ、米国や欧州、豪州などの海外半導体・光エレクトロニクス関連の特徴ある商材を拡充して事業を拡大している。

 2023年度決算について、吉田一社長は「電子情報産業の日系企業生産額は海外での消費不振により電子部品・デバイスが減少したが、当社は成長率や安定性のある通信・ヘルスケア・産業機器・環境技術・防衛・車両などの市場開拓に力を注いだ。22年度に過去最高の増収増益を計上して、その反動を受けたが、21年度の業績は上回れた」と説明する。

 24年度は、通信分野へはテレコム(第5世代移動体)に加えて、データコム(サーバー)、放送・カメラ・映像、構内ネットワークに注力。ヘルスケア、環境技術、IoT、カーボンニュートラルなど、成長が見込める各市場にも力を注ぐ方針だ。

 24年度は「PLUS ONE」を合言葉に前年度比2桁伸長の増収増益を目指す。吉田社長は「既存の商売だけでは限界がある。現在の取引先や取扱製品を軸にお客さまともう一人会う、もう一つ製品を紹介するなど効率的な営業を追求する」と説明する。将来を見据え、若手営業部員の育成と採用も強化する。

 新規商材では台湾メーカーの製品をラインアップする。APAC社製の光トランシーバーは通信用だけではなく、産業機器や医療機器、プラント向けの用途へと広がりを見せる。顧客の仕様に最適な商品を紹介し、採用が増えている。

 ほかにもEtherWAN社製で既存インフラを妨げずにネットワーク接続を維持するイーサネットスイッチ、BKSTEC社製の最速10ギガbpsで15メートルの高速データ転送が可能なUSB3.2(Gen2)AOC、マシンビジョン向けスクリューロック付きUSB3.2(Gen2)ロングケーブル、Amt社製でアンチUV機能や暗所での使用向けフロントライトを装備したタッチパネルなどを提案していく。

 24日からの3日間は東京ビッグサイトで開催中の「テクノフロンティア2024」の「電源システム展」に出展し、台湾P-DUKE社の製品を紹介している。