2024.07.25 【半導体/エレクトロニクス商社特集】たけびし 成長・変革分野で売上高1300億円へ

岡垣 社長

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 たけびしは、2027年3月期(創立100周年)を最終年度とする中期経営計画「T-Link1369」に向けて、売上高1300億円を目指している。グローバル、メディカル、オートメーション、オリジナルの成長分野のほか、モビリティー、マテリアルなど変革分野でプラス300億円を目指す。

 同社の24年3月期の実績は売上高が2期連続で過去最高となる1014億円。電子医療装置やビル設備などを手掛ける社会インフラ分野のほか、オリジナル商品や携帯電話などを扱う情報通信分野の売り上げが拡大。FA機器や産機システムを扱う産業機器システム分野は前年並み。半導体・デバイス分野は微減となった。

 今期は中期経営計画の2年目として、売上高前年比増の1015億円を目指す。基幹ビジネスに加え、前年から取り組んでいる「成長分野」「変革分野」へのビジネスを強化。グローバル、メディカル、オートメーション、オリジナルの四つの取り組みを拡大。モビリティー、マテリアルなど四つの変革分野にも取り組み、既存の枠組みを超えた新たなビジネス創出を狙う。

 FA関連向けは、在庫調整が続くものの秋以降に回復と予想。食品向けや建設向けの自動化、省人化のほか、スマートファクトリー向け需要が拡大する見込み。また、医療向けでは放射線がん治療装置だけでなく、非放射線領域への事業展開強化により増を目指す。

 グローバルではシンガポールの子会社のリ・チャンプ社と連携しインド向けを強化。「インドは堅調に推移している」(岡垣浩志社長)とし、成長市場に向けて売り上げ拡大を目指す。オリジナル商品ではOPCサーバーなどを欧米等で提案活動を推進しつつ、海外展示会などに出展。アピールを強化する。

 国内では7月中旬に総合展示会を本社で実施。AGVやIoT関連機器を各社の商品と連携させソリューションとして披露。つなぎの技術力とコーディネート力を兼ね備えた「たけびしらしさ」を会でPR。岡垣社長は「京都発、最強の技術商社を目指し、パートナー1600社、SIヤー70社とのつながりを生かし、付加価値の高いソリューションを提供したい」と語った。