2024.07.25 【半導体/エレクトロニクス商社特集】マクニカ 「先端技術をみんなのものに」
原 社長
マクニカは、最先端テクノロジーを世界中から見つけ、技術力を武器に、さまざまな課題解決に応える。従業員の3割を占める技術者と、世界26の国・地域に有する92拠点で、国内外を問わずシームレスに同等水準のサービスを提供する。
3月には、さらなる成長に向けた人的資本強化のため、グローセルを完全子会社化した。親会社マクニカホールディングスは、2024年3月期も売上高1兆円を突破して存在感を増している。
半導体事業では世界トップメーカー21社中16社の製品を取り扱い、日本で1位、世界5位の市場シェアを持つ。エヌビディア開発環境上で最新の人工知能(AI)ソリューションを導入前に検証できるオリジナルのサポートプログラムを開発するなどAI関連の取り組みも強めている。
ネットワーク事業は、外部公開資産を狙ったサイバー攻撃対策として、その攻撃の起点となり得るポイントを可視化するオリジナルASMサービスなどで、企業のより強固なセキュリティー対策に貢献。海外子会社を通じて各国市場でも市場特性に合わせた製品を提供する。
CPSソリューション事業ではスマートシティー/モビリティーが躍進。自社の自動運転EVバスが23年9月末から10件増えて36件に、定常運行は同2件増えて6件となり、NTT西日本との提携も進んでいる。
サーキュラーエコノミーでは3月に「脱炭素化促進のためのペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた連携協定」を神奈川県、ペクセル・テクノロジーズと締結した。4月には消費電力の削減が可能となる遮熱断熱塗料「マクニカット」の販売も始めるなど、注目を集めている。ほかにもスマートマニュファクチャリング、CPSセキュリティー、ヘルスケア、フード・アグリテック合わせて六つのテーマに取り組む。
「『変化の先頭に立ち、最先端のその先にある技と知を探索し、未来を描き〝今〟を創る。』のパーパスの下、『先端技術をみんなのものに』というスローガンを打ち立て、革新的なデジタルテクノロジーを世界中から取り入れ、お客さまに使いやすいように実装していきたい」(原一将社長)。