2024.07.30 NEC、4~6月連結は宇宙・防衛領域などが好調

 NECの2025年3月期第1四半期(24年4~6月)連結決算は、日本航空電子工業の非連結化に伴い減収となったものの、買収に伴う費用などを除いた調整後営業利益は前年同期比122億円の増益となった。ここから一過性損益などを除いた実質のNon-GAAP営業利益も同157億円の増益だった。

 主力のITサービスは国内外とも好調に推移し同8.4%増収。調整後営業利益は、国内での構造改革費用や一時的な費用増はあったが、海外で利益が改善し増益となった。

 受注も好調で、大型案件や自治体標準化案件を獲得した公共はこれらを除いても10%強の伸びを示したほか、大企業向けも金融、製造、流通・サービスともDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を背景に伸長している。

 社会インフラは増収。テレコムサービスはマイナス事業の非連結化などで減収となったものの、調整後営業利益は開発費を中心とした費用効率化で同70億円増と大幅に改善した。

 宇宙・防衛領域は、政府予算増に伴う大型案件の獲得などで獲得済みの案件を着実に遂行し、売上高は同27.1%増の553億円に拡大。調整後営業利益も同35億円増となった。

 通期連結業績予想は据え置いた。

 藤川修取締役代表執行役は、5月末に立ち上げた価値創造モデル「BluStellar(ブルーステラ)」を本格化させ「以前から進めてきたDX事業を強化していく」と語った。