2024.08.06 角度で異なる映像を表示 JDIが車載タッチ液晶新技術

スコット・キャロンCEO(2日、東京都)

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2VDは運転席と助手席それぞれに対し、異なるコンテンツを提供できる技術(提供:JDI)2VDは運転席と助手席それぞれに対し、異なるコンテンツを提供できる技術(提供:JDI)

 一つのディスプレーで操作していても視点によって映像が異なる。運転席の視点(左)と助手席の視点 一つのディスプレーで操作していても視点によって映像が異なる。運転席の視点(左)と助手席の視点

 ジャパンディスプレイ(JDI)は、一つの液晶タッチパネルが角度によって別の映像を表示する「2ビジョンディスプレイ(2VD)」の新製品を発表した。車載向けに見た目の解像度を従来の約2倍に高めた。運転席では安全情報など、助手席では娯楽番組などを同時に閲覧できる。

 運転席と助手席どちらから画面を操作したか自動識別する機能も備える。大衆車では2画面を搭載するよりコストとスペースの低減が図れ、高級車に複数画面を搭載する際も運転を妨げず必要な情報を表示できる。

 2025年に量産を開始する計画。

 2日に東京都内で会見したスコット・キャロン代表執行役会長最高経営責任者(CEO)は複数の海外自動車メーカーと商談中だと明かし、最も早く進んでいる「25年という話では中国」とした。

 27年ごろをめどに欧州車でも採用を目指す。

 運転席と助手席どちらからタッチしたかを電気的に識別し、相手の見ている映像を誤操作しない機能も特徴。助手席と運転席で同じ画面を操作する従来のカーナビゲーションシステムのような設定も可能だ。(7日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)