加賀電子の2025年3月期第1四半期（24年4～6月）連結決算は減収減益となった。電子部品事業で主要顧客の在庫調整の影響があったほか、海外子会社の特定大口顧客向け取引が縮小した。グループの国内従業員を対象に4月に実施した賃上げなどで販売費および一般管理費が増加。為替差損益や前年同期に計上した投資有価証券売却益の剝落も影響した。

　電子部品事業の売上高は前年同期比7.2％減、セグメント利益は同26.9％減。部品販売は全般的に低調だが加賀FEIのシステム・オン・チップ（SoC）製品は堅調。電子機器受託製造（EMS）は空調機器向けが顧客の在庫調整の影響を受けたが車載向けは堅調。産業機器向けは回復した。

　通期連結業績予想は据え置いた。同社の社内計画では、上半期は減収減益、下半期は調整局面からの回復を反映して増収増益を前提とし、4～6月期は計画に対し順調とする。