2024.08.09 シャープ、4~6月連結は微減収・営業赤字縮小
シャープの2025年3月期第1四半期(24年4~6月)連結決算は全社トータルで売上高がやや減少したものの営業赤字は縮小、「業績は想定通りに進捗(しんちょく)している」(沖津雅浩代表取締役社長執行役員兼CEO)と手応えを感じている。
このため、通期での営業利益100億円の目標など、黒字化を目指す通期連結業績予想は据え置いた。
第1四半期における円安状況は、白物家電事業やテレビ事業での営業利益にマイナス要因となったものの「安定的な利益を確保できた」(沖津社長)と話す。
今後、同社の成長を支える重点事業であるブランド事業については、スマートオフィスの大幅な増収増益もあり、売上高は前年同期比15.1%増の3441億円、営業利益は同23.6%増の145億円と健闘した。
ブランド事業の中で白物家電事業などを展開するスマートライフ&エナジーでは「国内は引き続き美容家電が好調で、エアコンも伸長した。海外ではASEANでエアコンが大きく伸長、冷蔵庫・洗濯機も好調に推移した」(沖津社長)と話す。
またユニバーサルネットワークでは「国内テレビで有機ELも含め高付加価値モデルの販売が伸びた。スマートフォンも販売台数・金額とも伸長した」(沖津社長)とする。
デバイス事業のアセットライト化についても「今年度の最重要経営課題と位置付け、全力で取り組む」(沖津社長)方針で、堺工場のAI(人工知能)データセンターへの転用に向けたKDDIやソフトバンクとの協議など着実に進展しているとした。