2024.09.13 【抵抗器特集】帝国通信工業 可変、半固定、固定で高付加価値戦略を強化へ

 帝国通信工業は「NOBLE(ノーブル)」ブランドで知られ、8月に創業80周年を迎えた。抵抗器を用いた操作部パーツと、センシングデバイスというキーワードを強く意識した事業を展開する。

 可変、半固定、固定の各抵抗器で引き続き高付加価値戦略を強化している。

 可変抵抗器は抵抗式センサーに注力。ゲーム機、ラジコン、ドローン、レンズ、車載・医療機器の位置検出向けにロータリー、スライド、カーブといった抵抗式センサーをそろえる。ロータリータイプは成形樹脂基板とし従来と比べ直線性を高精度化。耐リフロー性を向上した。

 スライドタイプは薄型かつ軽やかな摺動(しょうどう)フィーリングで素早い応答性の32ミリメートルストローク型をはじめ、リニアセンサーに適した12ミリメートルストローク型、100ミリメートルを超えるロングストロークまで対応する。

 ベース基材にフイルムを使い曲面に沿って滑らかにスライドする薄型カーブスライドタイプも用意。顧客の取り付け性を向上しつつ高性能を実現した。

 固定抵抗器はパワー回路向けを充実。酸化金属皮膜抵抗器、電流検出用を含むセメント充塡(じゅうてん)抵抗器、金属皮膜タイプのヒューズ抵抗器、巻線抵抗と温度ヒューズを一体化した温度ヒューズ抵抗器、誘導雷などの突入電流による回路ダメージを軽減する耐サージ抵抗器、サージアブソーバー、カスタム対応が可能なバランス抵抗器(電力型)、給湯機、冬期の給湯機凍結に対応するヒーター抵抗器などを製造、販売。多様なニーズに合うセンサーと抵抗器で顧客に貢献する。