2024.10.24 キヤノン、1~9月連結は売上高過去最高
キヤノンの2024年12月期第3四半期(1~9月)連結決算は、売上高が前年同期比7.3%増と高い伸びとなり、第3四半期累計で過去最高を記録した。利益は販売数量増に加え、為替が円安で推移したことにより、売上総利益が増加し、外貨建ての経費や構造改革による経費の増加を吸収。営業利益が同14.4%増、純利益が同18.8%増となり、第1四半期に低下した収益性も向上した。
7~9月のビジネスユニット別では、プリンティングが同約7%増収。商業印刷が大型印刷機を中心に売り上げを伸ばしたほか、オフィス複合機も大型案件で販売台数が増加、出荷調整を終えたレーザープリンターも回復傾向が継続した。インクジェットプリンターは大容量インクモデルが新興国を中心に売り上げを伸ばした。
メディカルは、米国市場が堅調だったものの、中国での市況悪化もあり、売上高は前年同期並み。イメージングは、ネットワークカメラが2桁成長を回復、同8.6%の増収となった。
インダストリアルは、半導体露光装置は、ほぼ計画通りに推移したものの、有機EL蒸着装置の売り上げがずれ込み減収となった。
通期連結業績見通しは、為替の前提変更によるが想定よりマイナス影響があるものの、事業のファンダメンタルズが良好なことから、売上高は過去最高を予想。4期連続の増収増益を目指す。為替は、第4四半期の前提をドルで145円、ユーロで160円の円高に設定した。