2024.10.29 NEC、4~9月連結は減収だが営業利益33%増

 NECの2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、日本航空電子工業の非連結化に伴い減収となったものの、買収に伴う費用などを除いた調整後営業利益は前年同期比33.2%増の増益となった。ここから一過性損益などを除いた実質のNon-GAAP営業利益も同40.6%の増益だった。

 主力のITサービスは国内外とも好調に推移し同5.6%の増収。調整後営業利益はスイス大手金融の資産運用管理ソフトウエアを手がけるグループ会社のアバロクを中心に利益が改善し増益となった。

 受注も好調で、公共分野は大型案件の獲得と自治体標準化プロジェクトで受注が大幅に拡大。大企業向けも旺盛なDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を背景に製造を中心に伸長している。

 社会インフラも増収増益を確保。苦境のテレコムサービスはマイナス事業の非連結化やグローバル5Gの伸び悩みで減収となったものの、調整後営業利益は開発費を中心とした費用効率化で増益を維持した。

 宇宙・防衛領域は、政府予算増に伴う大型案件など獲得済みの案件を着実に遂行し売上高は同15.6%増加。調整後営業利益も増益だった。森田隆之社長は「上期までに獲得した案件で今年度の売り上げ計画が達成できる水準まで十分に積み上がっている」と述べた。

 通期連結業績予想は据え置いた。