2024.11.01 TDK、4~9月連結は営業益過去最高 ICT市場向けなど堅調
TDKの2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、ICT市場やデータセンター(DC)市場向け製品の販売増などにより増収増益となり、営業利益は5割を超える大幅増益となった。為替も業績拡大に寄与し、営業利益は上期として過去最高を更新した。通期連結業績予想の上方修正も発表し、各利益予想を大幅に増額した。
「上期のエレクトロニクス市場は、産機市場や自動車市場の生産が低調に推移したが、スマートフォンやHDDなどのICT市場の生産が堅調に推移し、上期業績は期初想定を上回った」(齋藤昇社長)。
為替変動が上期業績に与えたプラス影響は、売上高が約714億円、営業利益が約136億円。構造改革の進捗も増益に貢献した。
セグメント別売上高は、磁気応用製品はDC需要の回復を背景にHDD用ヘッドが大幅に伸長し、前年同期比33.6%増となった。HDDヘッドの販売数量は同1.6倍となり、特にニアラインHDD用ヘッドは約3倍に増加した。
受動部品はICT市場や自動車市場向けにセラミックコンデンサーやインダクティブデバイスが増加したが、産業機器市場向けが減少し、同0.4%減と微減となった。センサ応用製品は、自動車市場やICT市場向けが増加し、同10.2%増となった。エナジー応用製品は、JVへの中型二次電池事業移管環境もあり売り上げは減少したが、営業利益は大幅増益となった。
同社は通期連結業績予想を修正し、売上高および各利益を増額修正した。