2024.11.07 富士フイルムHD、4~9月連結は売上高9%増
富士フイルムホールディングスの2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、半導体材料などのエレクトロニクスとイメージングが好調で売上高が前年同期比9.1%増、営業利益が同8.0%増と、過去最高を更新した。最終利益は為替差損や投資有価証券評価損など営業外費用が増え減益だった。
7~9月期はエレクトロニクスとイメージングが引き続き好調に推移した。半導体材料の回復や有機EL向け材料が好調で、エレクトロニクス部門は同31.4%増収となり、営業利益も同94.2%増に。イメージングはインスタントカメラやデジタルカメラの販売が好調で同11.0%増収、営業利益は同29.2%増と大きく伸ばした。
注力するヘルスケアはメディカルシステムやライフサイエンスが増え、同0.6%増収となった。営業利益はバイオ医薬品の開発製造受託(CDMO)の米テキサス拠点の強化費などがあり大幅な減益だった。ビジネス部門は複合機の在庫調整や欧米向け小型プリンターの終了で減収。営業利益はベトナム工場の台風被害の影響を受け減益となった。
通期連結業績は前回予想からビジネス部門を下方修正、エレクトロニクスとイメージングを上方修正し、全体計画は変更しない。会見した後藤禎一社長は「バイオCDMOと半導体材料の成長領域の取り組みを強化しながら売上高、営業利益、最終利益とも過去最高を目指す」と述べた。