2024.11.12 シャープ、4~9月連結は営業黒字に転換 スマートオフィス好調

 シャープの2025年3月期第2四半期(24年4~9月)連結決算は、全社トータルで売上高は減少したものの、営業利益は大きく改善し、2022年度上期以来の黒字となった。

 また、経常利益は減益だったが、最終利益は投資有価証券売却益などにより大幅な増益となり、前年同期比180億円改善した。

 営業利益では、白物家電やエネルギーソリューション事業のスマートライフが大きく減益となった以外、ほかの4部門は増益だった。

 中でも複合機(MFP)やオフィスソリューション・インフォメーションディスプレーが好調だったブランド事業のスマートオフィスが好調で、2桁増収増益となり全社業績をけん引した。

 第2四半期(7~9月)でもスマートオフィスは2桁増収増益となり、中でも米州のオフィスソリューション、欧州のMFPが大きく伸長、パソコン事業では法人向け売り上げが伸長した。

 テレビやスマホを手がけるブランド事業のユニバーサルネットワークは、海外のテレビが苦戦し減収となった一方、国内ではXLED・OLED新モデルの健闘、通信事業ではAQUOS R9・AQUOS wish4など新製品が好調だった。

 沖津雅浩代表取締役社長執行役員兼CEOは「下期の状況はまだ厳しさが続く。スマートオフィスなど好調な分野を計画以上に取り組むほか、アセットライト化を今期きちっとやりきりたい」と話す。カメラモジュール/半導体事業の鴻海への売却は第4四半期でのクロージングを目指す。