2024.11.22 【はんだ総合特集】日本アルミット Boost Up Standardシリーズ 欧州市場で好調

Boost Up Standardシリーズ第3弾「LFM-48W NH-GE(H)」

 日本アルミットは、2025年に創業70周年を迎える。新たに代表取締役社長に向井賢二氏が就任、澤村専前社長は代表取締役会長に就任して、新体制で攻勢をかける。

 その中で、主力のBoost Up Standardシリーズが好調だ。第1弾の「デュアルブーストやに入りはんだ DB1-RMA」と第2弾の「クイックブーストやに入りはんだ QB-1」に続いて、24年1月からデュアルソルダーペースト「LFM-48W NH-GE(H)」の発売を開始した。フラックスのノンハロゲン化が進む欧州で先行発売を行い、実績を重ねており、環境に厳しい欧州から高評価を得ている。

 LFM-48W NH-GE(H)に採用されたデュアルブースト技術とは「ブースト1」と「ブースト2」の2段階で溶融性とぬれ性を促進させる新技術。この新活性システムにより、サイズの大きい基板や多層基板で発生しやすいグレーピング現象(はんだ粒が未溶融になり、フィレットにブドウ状のブツブツが残る現象)やBGAでの枕現象といった不具合の発生を抑制する。

 Boost Up Standardシリーズ第4弾「高性能ハロゲンフリーやに入りはんだ DB-ZERO」を市場に投入。はんだ用フラックスに関する規格「J-STD-004C」のROL0に対応するほか、自動機のポイント付けで要求されるスルーホール上がりとはんだの切れを改善した。ツノ発生に伴うクリーニング工数の低減も可能とした。

 同社はBoost Up Standardシリーズを軸に、欧州で販売が好調。景気減退などの影響が強い中国から工場の移管が進むインドでも販路を広げている。これらの新技術は、25年1月開催のインターネプコンジャパンで紹介する予定だ。