2024.12.01 「寝かしつけ」専用音声コンテンツ、1日に配信開始 子どもの入眠7分短縮

”読み寝かせ”の朗読をする杉上氏

サービスに込めた思いを熱心に聞く参加者サービスに込めた思いを熱心に聞く参加者

 NTT東日本とNTT DXパートナーは1日、日本出版販売と日本テレビホールディングス(HD)、ブレインスリープの3社と、子どもの寝かしつけをサポートする音声コンテンツ「おやすみ書店 みみみん」の配信を開始した。オーディオブック配信サービス「audiobook.jp」を使い、新美南吉の「手袋を買いに」などの名作4作品を収録。子育て世帯の寝かしつけや夜泣きなどの悩みや負担の軽減を狙う。

 新サービスは、NTT東日本グループと、日本の睡眠課題の解決を目指す企業間コミュニティ「ZAKONE」に加盟する日販と日本テレビHD、ブレインスリープの4社による共創。音声コンテンツの開発には「オトバンク」、検証支援では脳波計測のサービスを提供するCyberneX(サイバネックス)なども協力した。

 配信コンテンツは、日本テレビの元アナウンサーで絵本専門士の資格を持つ杉上佐智枝氏が強弱や抑揚、高低、間、音色といった声の5要素を、睡眠を促すように調整して朗読したもの。

 2~6歳の子ども21人を対象に、みみみんの音源と一般的な読み聞かせの音源を3日間ずつ就寝前に聴かせた時の比較検証では、みみみんの音源の方が入眠までにかかる時間が約7分短縮する傾向を確認したという。

 NTT東日本のビジネスイノベーション本部スリープテック事業チーム/ZAKONEの尾形哲平ディレクターは「今後、半年かけて32コンテンツほどを配信したい」と話す。ユーザーの反応を見ながら、関連イベントの開催や、ZAKONEのメンバー企業との関わりも広げ、サービスの認知度向上を目指す。

 リリース日の1日には、日版の御茶ノ水本社(東京都千代田区)で、親子を対象に“読み寝かせ”の実演として、杉上氏が「手袋を買いに」を朗読した。5歳の子どもと朗読を体験した母親は「途中で眠ってしまった。子どもを寝かしつけた後に、自分が眠るときにも使いたい」と興味を持った様子だった。