2024.12.11 【セミコンジャパン2024特集】奥野製薬工業 銅-銅ハイブリッド接合用硫酸銅めっき添加剤など出展

TORYZA LCN LXDの銅-銅接合

 奥野製薬工業は、銅-銅ハイブリッド接合用硫酸銅めっき添加剤、ガラス基板向けスルーホールフィリング硫酸銅めっき添加剤、半導体製造装置向けアルミニウム陽極酸化用クラック抑制剤を初出展する。

 銅-銅ハイブリッド接合用硫酸銅めっき添加剤「TORYZA LCN LXD」は、3次元高密度集積化に伴い、銅と銅を直接接合するハイブリッド接合が注目されている。しかし、現状の接合温度が350~400度と高温かつ高圧で行う必要があり、低温低圧での接合が求められている。

 TORYZA LCN LXDは、常温で微細な結晶を長時間維持し、200度で銅の粗大化が始まり、銅と銅の接合が実現。現状のハイブリッド接合と比べ、低温で直接接合が可能となるため、省エネ効果や積層化で有利となり、次世代半導体の高性能化・小型化に貢献する。

 ガラス基板向けスルーホールフィリング硫酸銅めっき添加剤「トップルチナGCSシリーズ」は、チップレット用の次世代パッケージング基板として、寸法安定性に優れたガラス基板向けに開発された。PRパルス電解用添加剤「同PR」と直流電解用添加剤「同TF」の2種類の添加剤の併用により、高アスペクト比スルーホール基板に対し、ボイドフリーと高速スルーホールフィリングを同時に実現。直流電解のみと比べ、電解時間を3分の1に短縮できることから生産性向上に貢献する。

 半導体製造装置向けアルミニウム陽極酸化用クラック抑制剤「トップスタウトAL-2」は、現行品より耐熱性能が向上し、170度以上の耐熱クラック性を実現。Hv500以上の硬質陽極酸化皮膜が得られる。従来の低温処理が不要になることから、エネルギーコストの削減にも貢献する。

 展示会ではそのほか、半導体後工程向けめっき薬品および、めっき装置なども紹介する。