2025.01.09 【電子部品総合特集】製品別の動向 接続部品
車載用基板対基板コネクター
CASE関連など拡大
高付加価値部品の需要増
接続部品のグローバル需要は、20年前半はコロナの影響で厳しい環境が続いたが、年央以降は米中の自動車生産回復などで需要が持ち直した。21年は車載用部品の受注にさらに勢いが増すとともに、産機関連需要も本格回復が進んだ。高級スマホやゲーム機向けも堅調に推移した。
22年も前半は車載や産機関連がけん引し堅調に推移。4~5月は上海ロックダウンによる納期先送りなども見られたが、6月以降は挽回が進んだ。分野別では、xEVやFA/工作機械、半導体製造装置などの堅調な推移が22年の接続部品市場をけん引した。
23年は、巣ごもり特需の反動や中華系スマホ停滞、FA/工作機械需要の一服などにより、軟調に需要が推移した。車載は比較的堅調に推移したが、非車載分野の回復が後ズレし、年後半は産機関連需要が一段と落ち込んだ。24年も産機市場の調整が継続し、また、EV需要低迷による車載向けの伸び悩みもみられた。
25年も序盤はやや弱含みが予想されているが、民生機器需要の回復や、産機市場での在庫調整一服、CASE関連やAI関連市場の成長などにより、25年トータルでは着実な成長が予想されている。
車載は、今後も「安全/安心」「高速大容量伝送」「大電流/高耐圧対応」「車体軽量化」などのニーズに対応した高付加価値部品の需要増が期待される。
ICT関連では、堅調な北米系高級スマホに加えて、中国系スマホの反転、PCやタブレットの買い替え需要などにより、小型基板対基板コネクターや大電流対応バッテリー接続コネクターなどの拡大が予想される。データセンター向けの成長も見込まれる。
産機向けは、FA機器・ロボットなどの高速・高性能・大容量化に対応した高付加価値製品のほか、医療やセキュリティー関連などでの需要創出も期待される。