2025.01.22 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】ネプコンジャパン 見どころ/事業戦略 チノー
赤外線放射温度計「IR-CZ」
温度計測・制御ソリューション提案
チノーは、半導体製造前工程を対象に温度計測・制御ソリューションを提案する。温度計測・制御に赤外線放射温度計を活用。検出部と本体部を分離した小型の「IR-BZ」、高速応答性を備えた小型の「IR-BZN」、本体にデジタル温度表示や測定値外部出力を装備した「IR-CZ」などをラインアップする。
シリコン単結晶のインゴット(円柱状の単結晶の塊)引き上げ時の温度計測では、ビデオスコープ付き放射温度計により作業者がレンズをのぞくのが難しい環境でも照準合わせが可能。SiC(炭化ケイ素)結晶成長炉では放射温度計と設定表示器を組み合わせて温度制御を行う。
ウエハーの研磨では、ウエハーとサセプター(ウエハーを載せる台座)が同じ温度になることが求められ、小型放射温度計と記録計を紹介。ウエハーの酸化では、真空内の温度制御にL字形センサー(熱電対)、温度分布に局所センサー(同)を提案する。
ドライエッチング装置では、ウエハーの温度分布測定用に熱画像カメラ、ガス供給・排気の温度制御に配管用コントローラー、クライオポンプ(真空ポンプ)用に白金・コバルト測温抵抗体をそろえている。
ウエハー成膜温度管理では、放射温度計に計装コントローラー「ForgaN(フォルガン)」を組み合わせて提案する。
工程間のウエハー搬送では、温度変化の低減のために小型放射温度計、設定表示器、調節計を組み合わせる。
同社の放射温度計の技術力は高く、人工ダイヤモンド結晶成長の際の温度監視に活用されている。
メタンと水素を混在させ、マイクロ波とプラズマにより種結晶を成長させるが、放射温度計IR-CZ(人工ダイヤモンド用)は混合プラズマや窓ガラスの影響を受けずに計測できる。