2025.01.23 圏外の海上で高速通信、衛星使い200メガ以上 KDDI

高速Wi-Fiを海上で提供する東京九州フェリー「はまゆう」

衛星通信を使った高速Wi-Fiの仕組み衛星通信を使った高速Wi-Fiの仕組み

 KDDIは、米スペースXの衛星通信網「Starlink(スターリンク)」を活用した乗船者向けの船上Wi-Fiサービスの提供を始めた。電波の届きにくい船上で高速通信環境を用意し、快適な船旅を支援する。

 Wi-Fiサービスプロバイダーのワイヤ・アンド・ワイヤレス(東京都中央区)と東京九州フェリーが連携。関東と九州間を約21時間で結ぶフェリー「はまゆう」で、期間限定で提供する。

 船上の通信環境は、海上が携帯通信事業者のエリア外で、陸からの電波が届く一部エリアでしか通信できないのが現状。船上に衛星通信が整備されている場合でも、多くが数メガビット毎秒(Mbps)と通信速度が遅い従来の衛星通信サービスが使用されてきた。

 新たに提供を始める「フェリーWi-Fi」は、スターリンク経由で最大220Mbpsの高速通信を実現。長時間の航海で、家族や友人との連絡をはじめ、SNSや動画視聴などインターネット環境を提供する。エントランスホール、レストランなど船内の一部エリアで利用できる。

 はまゆうは横須賀フェリーターミナル(神奈川県)と新門司フェリーターミナル(福岡県)を結ぶ航路で運航。今回のサービスは3月31日まで提供する。au利用者は無料、他社の携帯電話の利用者は1500円(24時間)で提供する。