2025.02.10 オムロンの4〜12月連結決算は減収 社会システム事業などが増収も電子部品など低調

 オムロンはの2025年3月期第3四半期(24年4~12月)連結決算は減収。売上高は、社会システム事業が増加したものの、制御機器事業や電子部品事業で設備投資需要が総じて低調に推移し減少。営業利益は売上総利益率が前年同期比で改善したことに加え、構造改革プログラムの効果で改善した。

 制御機器事業は、減収増益。製造業の設備投資需要が日本で半導体市場が中国の半導体国産化、米国関税施策を見据えた先行投資需要を受けて好調。一方、中国、欧州、東南アジアは低調に推移。利益は売上総利益率の改善や構造改革を通じた固定費圧縮効果が寄与した。

 ヘルスケア事業は、中国における個人消費の低迷で減収。利益は売上高減少の影響が大きく影響し減益となった。
社会システム事業は、エネルギーソリューション事業が家庭用蓄電池購入に対する政府補助金などで需要が回復し増収。利益は売上高の増加や生産性の向上などで増加した。

 電子部品事業は、欧州や日本を中心に顧客での在庫消化の停滞や生産計画修正などで減収。利益は売上高減少、原材料価格高騰などの影響を受けて減少した。

 通期連結業績予想は前回発表した数値から営業利益、純利益を上方修正。構造改革プログラムによる固定費削減効果は約220億円になる見通し。「構造改革プログラムは6~7割程度の進捗(しんちょく)状況。今後は制御機器事業の成長構造を構築し、ポートフォリオの最適化をやり切る」(同社の竹田誠治執行役員専務CFO)。