2025.03.04 4社共同でネットワーク強化へ 読売テレビ松田社長が記者会見

会見する松田社長

 読売テレビの松田陽三社長は4日の会見で、4月に発足するNNN系4社の合弁持株会社について「系列を広げネットワークを強化しないと統合の効果はない。新しい放送の時代のあり方だ」と語った。

 同社は昨年11月、札幌テレビ、中京テレビ、福岡放送と、4社共同で持株会社「読売中京FSホールディングス」(FYCS HD=フィックス)を設立することで合意している。

 松田社長は会見で、テレビ放送は大きく変わっている時代において、横にネットワークを拡大しないと効果が出てこないと強調、フィックスが発足すると4局共同で番組を制作するなど、いろいろな工夫が考えられるという。

 同社長によると、読売テレビがカバーする関西エリアの人口は2000万人、4局が統合すればカバーする人口は合計で4200万人となり、日本テレビ(NTV)がカバーする4300万人にほぼ匹敵するという。松田社長はマーケットが大きくなれば大きなビジネスチャンスが生まれるとスケールメリットに期待する。

 万博関連の放送についても松田社長は「万博は地域振興に役立つ。関西の局として盛り上げていきたい」と述べ、万博支援の考えを強調。

 24年度の業績については「上期に大きなイベントがなかった点が業績に影響。コンテンツビジネスでも海外からの入金が遅れた。下期はアニメが好調、業績を取り戻しつつある」と見通しを語った。(6日付情通・放送面に詳細記事)