2025.03.07 島津製作所、小型化した光格子時計の受注開始 100億年で1秒程度の誤差
今回発表のストロンチウム光格子時計。左端が西本基盤技術研究所長(写真提供=島津製作所)
島津製作所は、100億年で1秒程度の誤差しか生じないストロンチウム光格子時計「Aether clock (イーサクロック)OC 020」を開発、受注を開始した。希望小売価格は5億円(税込)、納期は約1年。
光格子時計は原子時計の一種。現在の「1秒」の定義の基準になっているセシウム原子時計より100倍以上の精度。次世代の「秒」の再定義方法の有力候補に挙がっている。
同装置は24年11月に装置体積の小型化に成功しており、今回世界初の商用機として発表された。
島津製作所は17年から東京大学の香取秀俊教授と共同開発作業を始めた。同社は今年創業150年を迎えるが、今回の商品化についての発表会で同社の西本尚弘基盤技術研究所長は「ひとつの歴史的事業になる」と評した。(13日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)