2025.03.26 【関西エレクトロニクス産業特集】アイコム 衛星対応地震監視装置、大阪・関西万博会場に貸与

IC-SAT100M

 アイコムは、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」に「運営参加 サプライヤー」として協力する。IMV(大阪市、小嶋淳平社長)との連携により、大阪・関西万博の会場に設置する衛星通信対応地震監視装置を貸与する。

 日本国内では多くの地震計が地震の揺れを監視し、二次的な災害を抑制するために活用されている。一方、従来の地震計には実用上の課題が存在し、特定の設置環境下では十分な活用が難しいケースもあった。

 今回貸与する衛星トランシーバー「IC-SAT100M」は2020年7月に発売したもの。機器同士の通信を周回衛星を経由して行うため、災害などによる通信障害時でも通信を確保することができる。

 IMVの地震計「SW-9033」は、耐衝撃性・コンパクトさ・高性能を同時に実現したクラウド接続対応の地震計。両製品を組み合わせることで、大規模な地震が発生した際にも確実な通信に対応する。

 この新たな地震監視装置が、大阪・関西万博の会場を通じて多くの参加国に紹介され、通信インフラが不十分な地域における効果的な地震対策の手段として活用されることを目指す。