2025.04.14 富士通などがマグロの脂のり検査装置 低周波超音波用いて高精度判定

「ソノファイ T-01」。画面には検査結果が表示される

 富士通など4者は、マグロの脂のりを判定する超音波解析AI(人工知能)を搭載した検査装置「ソノファイ T-01」を製品化した。従来は魚に含まれている氷の結晶などが発するノイズにより、データ解析が困難とされていたが、低周波超音波を用いることで高精度な判定ができ、世界で初めて非破壊検査を実現した。水産加工業や漁協向けに6月10日から受注開始し、順次海外にも展開する。

 超音波解析AIは富士通の生産性と創造性を拡張するクラウドベースのAIプロダクトサービス「Fujitsu Kozuchi」のコア技術として位置付ける。

 この技術を組み込んだ検査装置は、富士通のほか、食品加工装置を販売するイシダテック(静岡県焼津市)、富士通とイシダテックの協業に合わせてイシダテックからカーブアウトしたマグロの尾切り選別技術などの装置開発を行うソノファイ(静岡県焼津市)、東海大学の4者で共同開発した。

 世界のマグロ市場は年々増加しており、現在は...  (つづく)