2025.04.17 三菱電機が家電向けSiCパワー半導体開発 高出力化と電力損失低減 サンプル提供開始 エアコンなど省エネ化に威力
フルSiC SLIMDIP「PSF15SG1G6」(ハイブリッドSiC SLIMDIP「PSH15SG1G6」も同様の外形)
三菱電機は、ルームエアコンなどの家庭用電化製品向けパワー半導体モジュールSLIMDIP(スリムディップ)シリーズの新製品として、「フルSiC SLIMDIP『PSF15SG1G6』」=写真=と、「ハイブリッドSiC SLIMDIP『PSH15SG1G6』」の2製品のサンプル提供を22日から開始する。小型で端子配列を最適化した独自のSLIMDIPパッケージで初めてSiC製品化をしたことにより、高出力化と電力損失の大幅低減を実現。小容量から大容量まで幅広い電気容量の家電に対応し省エネ化に貢献する。
近年、電力を効率よく変換するパワー半導体の需要が拡大している。なかでも家電向けパワー半導体モジュールは、ルームエアコンや洗濯機で使われる圧縮機やファンなどを制御するインバーターの電力変換機器に使用されている。
脱炭素社会の実現に向け、世界的には家電の省エネ化を実現するためインバーター化が進んでいる。一方、日本では家電に対する省エネ規制の強化が進み、普及しているインバーター家電のさらなる省エネ化が求められており、インバーターの効率化に寄与するパワー半導体モジュールは、より高効率な製品の要望が高まっている。
SiCで初製品化
今回、小型で端子配列を最適化したSLIMDIPパッケ... (つづく)