2025.05.21 【次世代自動車用部品特集】東レエンジニアリングDソリューションズ 樹脂流動解析ソフトウエア、AIで予測精度30%向上

 東レエンジニアリングDソリューションズは自動車分野をはじめ、さまざまな業界にCAE(コンピューターによるエンジニアリング)を提案してきた。8月に樹脂流動解析ソフトウエア「XTIMON(クロスタイモン)」を投入する。

 同社のCAEソフトは、射出成形やプレス成形などで生じる外観不良や反り変形の発生を予測・分析するもの。クロスタイモンは独自のAI(人工知能)技術を活用し高い解析精度を実現した。加工機の使用年数、季節的な違いなど、暗黙知をシミュレーションに反映。ノウハウの属人化を解消する。AIが製品群ごとに学習モデルを生成する。算出されたパラメーターは新規製品に適用可能。現行ソフトに比べて予測精度が30%向上した。

 熟練者が使用していいた解析条件はテンプレートとして保存し、専用ストレージ(テンプレートシステム)で一括管理する。

 マウス操作による3次元データの修正を可能とし、テンプレートで読み込んだランナー(溶けた樹脂が製品部まで流れる道)を直感的に編集できる。

 新ソフトは現行ラインアップを刷新するもの。8月は射出成形の熱可塑性樹脂を対象に投入し、来年度以降、順次刷新する。