2025.05.23 「予想を上回る」 米商社マウザーがコンピュテックス初出展 日本市場の変化も実感

インタビューに応じた田氏

NexCOBOTのロボットアームをデモ展示NexCOBOTのロボットアームをデモ展示

 電子部品のネット通販大手の米マウザー・エレクトロニクスは、台湾・台北市で開催中のICT見本市「COMPUTEX(コンピュテックス)」に初出展している。展示会も終盤を迎える中、「期待を上回る感触」だと手ごたえを語る。

 今回出展したのは今回のコンピュテックスのテーマ「AI NEXT」と関連する。元々パソコン(PC)の展示会という色合いもあった同見本市だが、近年のAI(人工知能)ブームにより、AIとそのアプリケーションに関する展示も増え、来場者もそれを求めて訪れるようになった。

 同社のアジア太平洋地域で、マーケティングと事業開発部門のバイスプレジデントを務める田吉平氏は「当社が顧客としてよく知る設計エンジニアの方々と会うことができた」と力を込める。さらに、「日本や韓国はもちろん、欧米やインドからも来場者が来た」と話し、コンピュテックスのグローバルな影響力を実感した様子だ。

 展示内容は、台湾NexCOBOTの産業用ロボットアームのデモが目を引いた。日本の半導体・電子部品メーカーであるルネサス・エレクトロニクスや太陽誘電の製品も展示していた。

 アジア太平洋地域でのブランド強化という意図のあった今回の出展。特に日本について、田氏は「欧米と比べ、電子商取引に消極的」と課題を感じているという。それでも、代理店と密接な関係を築く従来の日本型セールスが通用しなくなった新型コロナウイルス禍を踏まえ、「日本メーカーも変わりつつある」と指摘。「インターネットで注文すればデザインのリードタイム短縮にもなる」(田氏)といった面を含め、展示会にも積極的に出展しアピールを続けたい考えだ。