2025.05.23 ヤマダHD、家電リユースの新工場 山口で6月稼働

山口工場の外観

工場内の様子工場内の様子

テープカットに臨むヤマダHDの上野社長兼COO(右から2人目)とヤマダ環境資源開発ホールディングスの桑野社長(左から2人目)テープカットに臨むヤマダHDの上野社長兼COO(右から2人目)とヤマダ環境資源開発ホールディングスの桑野社長(左から2人目)

 ヤマダホールディングス(HD)は23日、テレビやエアコン、洗濯機などの大型家電と小型家電をリユースする「ヤマダ西日本リユースセンター山口工場」(山口市佐山)の落成式を行った。6月1日に稼働を開始し、2025年度で6万台の生産を見込む。

 中古家電の再生などを手掛けるグループ企業のシー・アイ・シー(群馬県高崎市)が、ヤマダホームズ山口工場敷地内に建設を進めていた。24年7月に着工し、敷地面積約2万1850平方メートルで、中国・四国・九州地区から集約したエアコンや冷蔵庫、洗濯機、テレビ、小型家電を検品、分解・洗浄し、機能チェックを経てリユース。中国・四国・九州地区のヤマダ店舗(一部除く)で販売する。

 ヤマダHDは、群馬県藤岡市と滋賀県湖南市にリユース工場を計3拠点構える。中国・四国・九州地方への輸送距離短縮による二酸化炭素(CO₂)低減を目的に山口工場を建設した。

 新工場は平屋建てで、検品から出荷までを一気通貫で行える体制を整えた。従業員は87人。西日本エリアの拠点としてリユース製品の増産と需要拡大に対応し、東西合わせて約20万台の生産体制を整えた。

 ヤマダHDの上野善紀社長兼COOは「新工場はリユース拠点に留まらず、環境循環社会を支えるインフラの一環と捉えている。山口市、山口県と連携しながら持続可能な地域づくりにも積極的に取り組んでいく」と強調。 将来的には教育や見学を通じて環境意識の啓発にも活用する考えを示した。

 ヤマダ環境資源開発ホールディングスの桑野光正社長は、既存工場と合わせた約20万台のリユース生産体制について、「これは私たちにとって道半ばで、ここから東北など北日本にも(リユース工場を)設立し、年間30万台の生産が目標だ」と語った。