2025.07.23 【TECHNO-FRONTIER特集】スミダコーポレーション 開発中の巻線式非接触電流センサー紹介

巻線式非接触電流センサー WDCSシリーズ

 スミダコーポレーションは「電源システム展」に出展し、開発中の巻線式非接触電流センサー「WDCSシリーズ」を紹介する。

 被検出電流によって発生する磁束を利用し、センサー内部の二つのコアに循環している磁束と磁気的に結合させることで、電流の大きさや方向に応じて各コアの磁束密度に変化が生じる。電流センサーは、この磁束密度の変化により各コイルのインダクタンス変化の差異を検出することで、被測定電流の検出を可能としている。

 同センサーは、コアを透磁率減衰領域で動作させるため、センサーコア自体を磁化させる必要がある(磁気バイアス)が、WDCSシリーズは、磁気バイアスにマグネットを用いることで、外部からの電力供給を一切必要とせず、透磁率減衰領域での動作を実現している。

 WDCSシリーズの特長は▽大電流の検出が可能(1万Armsまで可)▽はんだ不要でセンサー設置が容易▽超小型・軽量▽直流・交流電流検出可能▽低消費電力▽優れた耐温度特性▽バスバーに置くだけで電流検出可能▽優れた絶縁性能(沿面・空間距離10ミリメートル以上)。検出電流範囲やバスバーサイズに応じてカスタム設計に対応する。

 WDCS2111-100のスペックは、定格電流プラスマイナス100Arms。入力電圧範囲4.5~12V。消費電流10mA max(5V)。使用温度範囲はマイナス40~プラス125度。感度15mV/A。パッケージサイズは21.2×21.2×11.5ミリメートル。沿面・空間距離10ミリメートル以上。

 ブースではこのほか、渦電流角度センサー(RPS)、IGBT/SiCゲート電源用トランス、インターリーブ用磁気結合リアクター、オンボードチャージャー用トランス、電流センサー用ロゴスキーコイル、各種パワーインダクターなど、多彩な製品を展示・訴求する。